公認心理師と臨床心理士のどちらが難しいのか知りたい人も多いのではないでしょうか?
2つの試験の難易度を比べるのは難しいのですが、やってみました。
この記事を読むことで公認心理師と臨床心理士のどちらが難しいのか、さらにどのくらい差があるのかが分かります。
目次
公認心理師と臨床心理士の難易度

公認心理師と臨床心理士の難易度を比べるのは、簡単ではありません。
そこで、ここでは合格率で比較してみます。
公認心理師試験と臨床心理士試験の合格率は、次の通りです。

第1回公認心理師試験の合格率については【予測】公認心理師の合格率は今後下がりつづけるという話で解説しています。
第2回公認心理師試験の合格率については【2019年】第2回公認心理師試験の合格率から分かることで解説しています。
第3回公認心理師試験の合格率については【2020年】第3回公認心理師試験の合格率と今後を予測してみたで解説しています。
第4回公認心理師試験の合格率については【衝撃】第4回公認心理師試験の合格率が明らかに【第5回も予測】で解説しています。
公認心理師と臨床心理士の違いについては【結論】公認心理師と臨床心理士のどちらを目指すべきかお答えしますで解説しています。
公認心理師試験は2018年に第1回試験が行われ、現在は移行期間中です。
そのため、データ数が少ないのですが上記の結果になっています。
これだけ見るとどちらが難易度が高いのか分からないので、もう少し条件を合わせる必要があります。
公認心理師と臨床心理士の受験生を揃えて難易度を比較する

公認心理師と臨床心理士の難易度を比較するには、受験生を揃える必要があります。
このことについて深掘りします。
公認心理師と臨床心理士の受験生を大学院修了生に揃えて難易度を比較する
公認心理師と臨床心理士の受験生には、大きな違いがあります。
公認心理師は移行期間中であり、現任者はGルートで受験することができます。
一方、臨床心理士は臨床心理士指定大学院を修了しなければ受験資格がありません。
そして、公認心理師の受験者にも大学院修了者(Cルート、D1ルート、D2ルート、Eルート、Gルートの一部)がいます。
公認心理師の受験資格については【完全】公認心理師の受験資格8パターン全てを分かりやすく解説で解説しています。
公認心理師と臨床心理士を比較するためには、受験生を揃えて比較する必要があります。
直近の試験である第4回公認心理師の受験生をその年の大学院修了者に限定すると、該当するのはEルートです。
Cルートについては、人数が圧倒的に少なく主に海外の大学や大学院を修了した人であるため対象から外します^^;
日本心理研修センターから発表された第4回公認心理師試験の合格者の内訳は、次の通りです。


Eルートの合格率は、85.5%です。
2021年の第4回公認心理師試験のEルートの合格率が85.5%なのに対し、臨床心理士試験の合格率は毎年60%程度です。
なので、臨床心理士の方が難易度は高いと考えられます。
公認心理師と臨床心理士の難易度を比較する上での注意点

ここまで、公認心理師と臨床心理士の難易度を受験生を揃えて比較してきました。
ここで、一つ注意しておいてほしいことがあります。
それは、公認心理師試験と臨床心理士試験の難易度を合格率だけでは判断できないということです。
ここまで説明しておきながらと思われるかもしれません(^^;
しかし、この2つの試験は試験問題の性質に差があるため、難易度を合格率だけで簡単に比べることはできません。
考えてもらえれば分かると思いますが、性質の異なる試験の難易度を比べるのは容易ではないです。
例えば、医師国家試験の合格率は90%ぐらいですが、公認心理師試験より簡単だとは言えないと思います。
そのため、受験者をなるべく揃えて比較しましたが、それでも一概には言えないです。
公認心理師試験に合格した人が臨床心理士試験に落ちたり、逆に公認心理師試験に不合格の人が臨床心理士試験に合格することもあるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
公認心理師と臨床心理士の難易度について説明しました。
まとめると
公認心理師と臨床心理士の難易度
- 2021年の公認心理師試験の合格率は58.6%
公認心理師と臨床心理士の受験生を大学院修了生に揃えて難易度を比較
- 2021年の公認心理師試験のEルートの合格率が85.5%なのに対し、臨床心理士試験の合格率は毎年60%程度
公認心理師と臨床心理士は試験問題の性質に差があるため、難易度を合格率だけで比較することはできない
あくまでも一つの考えとして読んでいただけたらと思います。