公認心理師になるには試験に合格すれば良いと思っている人も多いのではないでしょうか?
もちろん、試験に合格する必要はありますが、それだけでは不十分です。
この記事を読むことで公認心理師になる具体的な方法、そして、公認心理師になるまでに掛かる期間、費用について解説します。
目次
公認心理師になるには3ステップ

公認心理師には、次の3ステップでなることができます。
①公認心理師試験の受験資格を取得する
まず、大前提として公認心理師になるには公認心理師試験に合格する必要があります。
そして、公認心理師試験を受けるには受験資格が必要になりますが、この公認心理師試験の受験資格は、誰にでもあるわけではありません。
自分の出身大学や大学院に確認後すぐに受験できる人もいれば、公認心理師現任者講習会という講習会を受講すれば受験できる人もいます。
公認心理師の受験資格については【完全】公認心理師の受験資格8パターン全てを分かりやすく解説で解説しています。
②公認心理師試験に合格する
公認心理師の受験資格があれば、公認心理師試験を受験することができます。
そして、公認心理師になるには公認心理師試験に合格する必要があります。
公認心理師試験については【まとめ】公認心理師試験と試験の今後について解説で解説しています。
③公認心理師登録簿に登録される
たまに勘違いしている人がいますが、公認心理師試験に合格したからといって公認心理師になれるわけではありません。
また、公認心理師試験に合格したからといって「公認心理師」と名乗れるわけでもありません。
日本心理研修センターのQ&Aに登録についての記載があります。
公認心理師法第28条に、公認心理師試験に合格した方が「公認心理師」となるには,当センターに登録申請を行い,所定の事項についての登録を受けなければならないことが定められています。
日本心理研修センター:Q&A
登録をしないと公認心理師の名称を使用することはできません。
登録先は、公認心理師登録簿です。
つまり、公認心理師登録簿に登録されて、はじめて「公認心理師」と名乗ることができます。
登録が完了していないにも関わらずツイッターなどのSNSで「公認心理師」と名乗っている人がいますが、そういう人はきちんと公認心理師法を理解していないと思われます。
ちなみに、私は公認心理師試験には合格しましたが、わざと登録していません(^^;
未登録なので、このブログのプロフィールも「公認心理師試験合格者」としています(^^;
公認心理師の登録については【注意】公認心理師に急いで登録すべきではない3つの理由で解説しています。
また、公認心理師資格は臨床心理士資格のように更新する必要がありません。
1度資格を取得すると、一生持ち続けることができます。
公認心理師資格と臨床心理士資格の違いについては【結論】公認心理師と臨床心理士のどちらを目指すべきかお答えしますをご覧ください。
公認心理師になるまでに掛かる期間、費用

ここからは実際に公認心理師になるまでに掛かる期間、費用について解説します。
公認心理師になるまでに掛かる期間、費用については、受験区分毎にかなり差があります。
公認心理師の受験区分については【完全】公認心理師の受験資格8パターン全てを分かりやすく解説で解説しています。
ここでは、受験区分毎にざっくりとした期間、費用を解説します。
区分A、区分B、区分C
区分A、区分B、区分Cは主に経過措置後のルートとなります。
区分Aは、公認心理師試験の受験資格を取得するまでに大学卒業と大学院修了が必要になります。
そのため、公認心理師になるには期間が6年間、費用は大学および大学院の学費分が必要になります。
区分Bは、公認心理師試験の受験資格を取得するまでに大学卒業と2年以上の実務経験が必要になります。
そのため、公認心理師になるには期間が6年間、費用は大学の学費分が必要になります。
区分Cは、区分A及びBと同等以上の知識及び技能を有すると認定された人です。
具体的には、公認心理師試験の受験資格を取得するまでに海外の大学卒業と大学院修了が必要になります。
そのため、公認心理師になるには期間が6年間、費用は海外の大学および大学院の学費分が必要になります。
区分D1、区分D2
区分D1、区分D2は、大学院で科目読替えができた人です。
区分D1、区分D2の人は、すぐに受験することができます。
強いて言えば、公認心理師になるまでに掛かる費用は受験手数料、登録手数料になります。
区分E、区分F
区分Eの人は、現在大学に在籍しているか、大学院に在籍しているかで掛かる期間、費用が変わってきます。
一言で言うと、公認心理師になるには期間が大学院修了までの期間、費用は大学院修了までの学費分になります。
区分Fの人は、現在大学に在学しているか、卒業しているかで掛かる期間、費用が変わってきます。
こちらも一言で言うと、公認心理師になるには期間が大学卒業までの期間に実務経験2年間を足した期間、費用は大学卒業までの学費分になります。
区分G
区分Gの人は、現任者で受験資格が認められた人です。
区分Gの人は、現任者講習会を受講すればすぐに受験することができます。
公認心理師になるまでに掛かる費用は現任者講習会受講料になります。
区分Gの人が公認心理師になるまでに掛かる費用
現任者講習会受講料:42,000~58,000円(現任者講習会の実施団体によって金額が異なる)
全区分共通で掛かる費用
ここまでの受験区分毎に掛かる費用は、公認心理師の受験資格を取得するために掛かる費用です。
これに加えて、全区分共通で受験手数料、登録手数料が掛かります。
全区分共通で掛かる費用
受験手数料:28,700円
登録手数料: 7,200円
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は公認心理師になるまでの3ステップ、受験区分毎に公認心理師になるまでに掛かる費用、期間を解説しました。
まとめると
公認心理師になるには3ステップ
- 受験資格を取得する
- 公認心理師試験に合格する
- 公認心理師登録簿に登録される
公認心理師になるまでに掛かる期間、費用
- 【区分A】期間は6年、費用は大学と大学院の学費分
- 【区分B】期間は6年、費用は大学の学費分
- 【区分C】期間は6年、費用は海外の大学と大学院の学費分
- 【区分D1】費用は受験手数料、登録手数料のみ
- 【区分D2】費用は受験手数料、登録手数料のみ
- 【区分E】期間は大学院修了まで、費用は大学院修了までの学費分
- 【区分F】期間は大学卒業まで+2年間、費用は大学卒業までの学費分